第17章 16 Melody.〜天side〜
ボクにも思い当たる事がある。
けど楽が考えてる事と一致するかどうかはわからなかった。
確かめるには……彼に着いて行くしかない。
「紡!!」
「あっ、楽さん……!」
「声が聞こえた……!に何があったんだよ!」
「そ、それが……」
小鳥遊さんの話によれば、はさっき男性スタッフと接触し……その後もつれ合うようにして倒れたらしい。
外傷はないけど酷く怯えていて、こちらが何を言っても「イヤっ!」「やめて!!」としか言わないそうだ。
これを聞いてボクは「やっぱりね……」と思う。
「当たりかよ……!おい、俺がわかるか?」
(……当たり?)
「待って。当たりってどういう事?」
「後で話す!それよりこいつをなんとかしねぇと……出番は次だぞ!!」
当たりーー。
楽がそう言った事で、彼とボクの考えは同じだった事がわかった。
なんで知ってるの。
に何かしたの?
色々と気になるけど……やはりここは楽の言う通り、一刻も早くを落ち着かせなければ。
今になってステージに上がれないなんて……そんな大失態は許さない。
「おい!」
「やめなよ。そうやって大声で話しかけたら逆効果だ」
「じゃあどうすりゃいいんだよ!!」
(ボクじゃ手を出せない。なら……)
「小鳥遊さん、彼女の背中をさすってあげて」
「は、はい!」
「……さん、返事はしなくていいから……よく聞いて」