• テキストサイズ

【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第17章 16 Melody.〜天side〜




「凄いお客さんだ……!」

「俺らが出るんだ、当然だろ?」



そして本番前。

通しが終わった後少しだけ時間をもらったボクは、1人海の方を眺めながら気持ちを整理した。


とあの男はただのビジネスパートナー。
の笑顔が見たいなら、ボクが笑わせてあげればいい。


冷静になって考えると、嫉妬してた自分が段々恥ずかしくなってきて……つい「格好悪い……」って海に向かって呟いた。


でもおかげでスッキリしたからもう大丈夫。



(、キミにも最高のステージを贈ってあげる)

「おい天、客だ」

「……誰?」

「くっ、九条さん!」

(……)
「何?」

「先程は申し訳ありませんでした!私っ……必ずライブを成功させてみせます!失望なんか絶対させません!だから……っ」

「……だから?」

「だから……私を見てて、天」

「っ……」



いきなり敬語をなくさないで。
いきなり名前で呼ばないで。
いきなり微笑みかけないで。


今のボクにとったらどれもこれもキツいんだ。

ここで顔が緩んだらどうしてくれるの。



「じゃ、じゃあ私は戻ります……!」

(言い逃げするつもり?)
「待って」

「なっ、なんでしょうか……」

「キミにはまだ言いたい事がある。聞いて」

「は、はい……」

「も……ボクを見てて」


/ 395ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp