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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第17章 16 Melody.〜天side〜




と思っても、この厄介な感情は嫉妬以外に当てはまらない。

自覚してしまうと抑えられなくて、どんどん自分が黒くなっていくのがわかる。


情けない……。



「さっ、次は通しね。隣のステージに移動するわよ」



にあんな事言ったんだからこっちも本気で挑まなきゃね。


って、ワザと自分に言い聞かせるボク。

じゃないと感情をコントロール出来ない。
黒いモヤモヤが消えてくれない。


こんな事初めてだ。



「ステージは目一杯使おうぜ。その方が盛り上がる」

「ああ、それは俺も賛成だ」

「ボクも」

「決まりだな」



結成して表に出てから、ボクはTRIGGERの九条天をずっと守り続けてきた。


それはこれからも変わらない。変えるつもりもない。


……でも狂いそうだ。
のせいでTRIGGERの九条天が狂いそうになる。

たった1人の女にここまで掻き乱されてる自分も、そして掻き乱してくるにも……両方にイライラしてたまらない。



「本番の為にテンション上げていこうぜ!」

「ああ!」

「クスッ、楽熱い。熱中症になりそう」

「何言ってんだ、行くぞ!」



だけどそれほどボクは彼女に本気なんだ。
本気じゃなかったらこうはなってない。


嫉妬もイライラも……最終的に辿り着くのは〝好き〟って感情なんだから。

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