第14章 13 Melody.
最大の見せ場、パフォーマンス披露。
自分がどんな表情で、そしてどんなダンスであのラブリーな曲を歌ったか……思い出すだけで顔が熱くなる。
でも私は精一杯やった。
天に観られながらだったけど……この曲大好き!って思いながら楽しく出来た。
それがここにいるみんなに伝わればいいな。
「おー!!やべぇちょー可愛い!!なっ!一織!」
「っ……そういう曲だからそう見えるんですよ……!」
「何照れてんだよ!お前も可愛いなー!」
「ちょ、兄さん……!そんなに強く頭を撫でないでください……!」
私が歌い踊り始めると、あちこちから「可愛い」の言葉が次々とあがった。
みんながそう言ってくれて……ここは嬉しくなる。
だってこの曲をちゃんと表現出来てるって事でしょ?
曲のイメージにぴったりな動きや歌い方が自分には出来てるって証拠だと思う。
「ほっ、本当に可愛いなぁ……」
「ソウの奴、見事にアイドル好きの血が騒いでるな……」
「観てくださいよ大和さん……!ちゃんがこっちに向かってウインクして……!」
「わかってるって観てるんだから」
「いいのかな……僕なんかにウインクしてもらって……」
「あー……こりゃ重症だな」