第14章 13 Melody.
「こんばんはっ!」
「っ……」
(うわ……私めちゃくちゃ笑顔……)
マネージャーに言われ視線を向けると直ぐに番組が始まった。
百さんの挨拶の後に映し出された自分のとびきりスマイルは……何故かかなりアップで撮られていたみたいで、画面いっぱいに見える。
「おー!!」って興奮する三月さんやナギさんのせいもあってか、やたら恥ずかしい。
(うぅっ……そんな食い入るようにみないで……っ)
「さん、恥ずかしがらずにしっかりみてください。これがアイドルとしてのあなたですよ」
「ア、アイドルとしての私……」
「ほら、あんなに笑ってる。可愛いな」
「……?!」
(マネージャーって何気に直球っ……)
お願いだ、やめてほしい。
そんな穏やかな表情で「可愛いな」はやめてほしい。
IDOLiSH7のみんなも観ていてただでさえ恥ずかしいのに……そんなの追い打ちだ。
「ははっ!姉可愛いですよね!」
「当たり前でしょう」
(いやいや、陸とマネージャーは何言ってんの……っ)
「なあそーちゃん、りんいつ歌うんだ?」
「そろそろじゃないかな」
(ああっ……そうだったパフォーマンスがあるんだっ……)