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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第14章 13 Melody.




遠慮がちに私の前に座った陸。
何の話かなと思って言葉を待っていると……彼は今日の収録の事を聞いてきた。


どうだった?
百さん達テンション高かったでしょ。
デビュー曲は?うまくいったの?


これくらいならすんなりと答えられる。

そう思っていたのに……陸は突然予想外の事を聞いてきた。



「あ、あのさ……天にぃと何かあったの……?」

「っ……」
(どうしていきなり……っ)

「実はご飯食べる前天にぃから電話があったんだ。その時こう言ってたんだよ……は泣いてない?って」

「そ、そう……」
(いつの間に話してたのっ……)

「どういう事かなって気になってさ……」



は泣いてない?だなんて……そんなの聞いたらまた泣きたくなる。


正直言えば、あの後マネージャーが来るまでずっと部屋の中で泣いてたけど……まさか気にしてくれていたなんて……。



(また涙がっ……)
「っ……」

「えっ……姉どうしたの……?」

「なんでそんな優しい事言うのっ……」

「ど、どういう意味……?」

「散々傷つけてきたのにっ……どうしてそんな事言うのっ……」

「姉……」

「もうこれ以上好きにさせないで……っ」

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