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【アイナナ/R18】Melody.【九条天】

第11章 10 Melody.〜天side〜




「……こいつ今って言ったか?」

「言ったけど……幼馴染なんだし、名前で呼んでもおかしくないよ」



2人の会話はもうボクには届かない。
今は目も耳も……全てが彼女の虜だ。


楽しそうにトークする姿。
楽しそうに笑う姿。

それから驚いた顔や困った顔。


の全てを焼き付けたくて……ボクは彼女を見つめ続ける。



「ただの幼馴染にしては反応がおかしいだろ。まるでに惚れてるみたいじゃねぇか」

「ま、まさか……天はファン第一じゃないか」

「そうだけど見てみろよ」

「え……?」

「俺はこんな天初めて見た。普段と大して変わらない顔してっけど雰囲気が違う」

「本当だ……俺も初めて見たよ……」

「だろ?惚れてなきゃこうはなんねぇよ」

「そうか天が……」



……本当に楽と龍の会話が耳に入らないから無視するけど、さっきからスタッフが別のセットを用意している。
そこではデビュー曲を披露するんだろう。


ピンクを基調とした背景や飾り。
それに加えピンクと白の衣装を着ている。


これはもう可愛い系の曲に違いない。



「ねぇねぇ!セッティング出来たって!」

「じゃあちゃん、よろしく」

「はい……!」

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