第10章 9 Melody.
(ここは元気良くいった方がいいかな……っ)
「こんばんはっ!」
「おっ!テンション高いね!オレそういうの大好き!」
「……ちゃん、モモがいつも以上にうるさいから隣移動してもいいかな」
(えっ?!)
「そんな事したら百さん泣いちゃいますよ……?」
「そうだよ!!ユキ酷いよ!!ちゃんの隣に行くのはオレでしょ?!」
「彼女の鼓膜が破れるだろ。モモはそこから動かない」
アイドルとしてのイメージは……私には特にない。
ただ普通に、いつも通りの自分でいていいよと社長から言われている。
え、いつも通り……?
イメージつけるんじゃないの?!
って、初めは驚いたけど。
しかもその普通が何気難しかったりする。
「何それ!オレってイジメられてる?!」
「じゃあ改めて紹介する。こちらは小鳥遊事務所所属のさん。この子には僕達も大きな期待を寄せてる。後ほど曲を披露してもらうから、チャンネル変えないでちゃんと観てね」
「もーユキってば完全無視しちゃって!モモちゃん痺れちゃう!」
「痺れって……っ!」
ていうか千さんって結構ツボが浅いんだろうか。
またまた笑いを堪えて肩が震えている。
でもこうして2人のやり取りを見ていると、Re:valeさんってとても仲が良いんだなと思う。
こっちまで楽しくなってきた。