第4章 玉蜻
「そういえば、」
滴る汗をタオルで拭いながら、ずっと気になっていたことを聞いた。
「何で君たちは手伝ってくれるんだ?」
それはずっと疑問に思っていたことだった。もちろん、歌仙の頼みだからということもあるだろう。しかし、それだけにしては、彼らの纏う雰囲気には棘がない。
「まぁ、これ以上悪くなりようなないからねぇ」
と、にっかり青江。
「私も青江と同じかな」
「そうそう。ここまで悪くなると、もうどうにかなるって思うしかないよね」
石切丸と、大和守も同意した。
なるほど。確かに、それは一理あるかもしれない。
「鶯丸さんもそんな感じだよね」
「あー…、あのじいさんはいつもそんな感じするけどな」
「確かに」
「俺はあれだな、体がなまってしょうがねぇ」
「同田貫、戦闘狂だもんね」
「お前もだろ」
大和守と同田貫も、自分なりの理由をもっているようだった。確かに、刀の付喪神ともなれば体を動かしたいのかもしれない。
「でも、一番はあれだね」
石切丸が言うと、他三人も強く頷いた。
「あぁ、確かにあれだね」
「うんうん」
「ま、そうだな」
あれ?あれってなんだ。
疑問が顔に出てたらしい。四人は顔を合わせていった。
「「「「うまい飯が食べたい」」」」