第4章 玉蜻
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「あれ?今日は歌仙はいないの?」
今日も今日とて雑草を抜いていれば、桑を担いだ大和守がやって来て尋ねた。
「うん、疲れが溜まっていたみたいだから、休んでもらってる」
「そっか」
大和守はそれだけ答えると、早速土を耕していく。無心で畑を整えていれば、同田貫や青江、石切丸と続々といつものメンバーがやってくる。
「この調子だと、明日には苗を植えられそうだね」
「あぁ、そうだね。植えるものは決まっているのかい?」
あれだけ荒れ果てていた畑も、あとはいくらか畝を作れば完成だ。後は苗を植えるだけである。石切丸に聞かれて、何が良いか考えを巡らせる。
「そうだなぁ…、トマトとナス、きゅうりは植えたいな」
「うん、いいね」
「後は、ニンジン、キャベツ、ジャガイモ辺りができると、料理がしやすいとは思うんだけど…」
「はいはい!ピーマンもほしい!」
「あ、いいな。肉詰めとかすると美味しいし」
忘れないうちにと、こんのすけを呼びタブレットを持ってきてもらう。とりあえず今挙げた七種類の野菜を頼んだ。