第1章 オトモダチ
「なぁ土方」
「あ?」
「真侑って、いつもどんなカンジ?」
「どんなカンジって・・・俺より先生の方が知ってんじゃないすか?」
チッチッと人差し指を振る銀八。
「学校での事なんて知るワケねーだろーが」
「それは教師として失格じゃねーか?」
「ま、で、どーなの?」
土方がうーん、と考えている時。
「こんなとこにいたのかよ」
「高杉・・・?」
入ってきたのは高杉だった。
「土方、真侑から伝言だ」
「・・・なんだ?」
暫くの沈黙のあと、重々しく高杉が口にした言葉は、
「────────今日委員会行けない。」
「それもう聞いたァァァァ‼」
シャウトする土方。
目をぱちくりさせる高杉。
一人アウェーな銀八。
「聞いたってかもう終わった委員会‼おせぇよ‼」
「なんだァ?知らせてやったんだからありがたく思え」
ギャーギャー騒ぐ土方と高杉を見て、銀八は一言。
「高杉・・・お前・・・友達いたんだな・・・!
先生は嬉しいよ!」
「あの、先生、高杉とどういう関係なんだ?」
「あ?教師と生徒だけど?」
若干引いた様子の土方。
「だってよ、多串君、高杉が伝言頼まれてるうえ、コミュニケーションとってんだよ?!
感動もするだろーが」
「いやしねーよ」
冷ややかに言う土方。
「あのなぁ多串くぅん、高杉君ナメてんじゃねっぞ?!
高杉君はなぁ、」
ゴクリ。
「高杉なのに身長170cmなんだぞ?!」
「だからなんだよ?!緊張返せ‼」
「なんで知ってんだ銀八ィ」
「あ、ほんとなんだ?!」
「それになァ、」
ドキドキ。
「タモさんの6倍友達少ねっぞ?!」
「それもういないで良くね?!」
「3倍じゃねーのかよ」
「ツッコミ所そこ?!」