第60章 秘密の花園〔幸村精市〕*
ブラウスのボタンを外していくと、水色の下着が覗いた。
白い肌によく映えるそれを脱がせてしまうのが惜しくて、そのまま指先を侵入させる。
核心を外しながら柔らかな肌を撫でていると、彼女は困ったように眉を下げて俺を見つめた。
それを見てもっと困らせたくなってしまう俺は、歪んでいるのかもしれない。
スキニージーンズとショーツを一緒にずり下げる。
むき出しのお尻を彩るように、ネイビーのエプロンの紐がつうと伝って、そのコントラストにぞくりとした。
「…裸エプロンってそそるな」
俺ってこんな趣味あったっけ。
余計なデコレーションのない、機能美だけを追求したようなエプロンは、彼女の身体を隠しているようでいて、そのゆるやかなラインを逆に際立たせている。
ブラウスと、もったいないけれどブラジャーも脱がせながら、自分の下半身がもう限界近くまで屹立しているのを感じた。
彼女の手が俺のベルトにかかって、熱く湿った声が囁いた。
「もう欲しいの、おねがい」
ラテックスを手早くつけて彼女の中心に入り込むと、その熱さにすぐにでも持っていかれそうで、しばらく呼吸を忘れる。
彼女が細い首筋に骨を浮かせて耐えているのは、俺と同じ快楽なのだろうか、そうだったらいい。
「好きだよ、すごく…本当に好きだ」
行為の合間、俺がわざわざ何度も言葉にするのは、彼女がとても優しいからだ。
渚さんはいつも、俺のわがままを聞いてくれようとするから。
こうして好きだと何度も伝えていれば、優しい彼女は俺のことを無碍に捨てることができなくなるんじゃないかと思うから。