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短編集【庭球】

第6章 DNA〔切原赤也〕


「大丈夫?」
「や、あんまり…いたたた」
「ごめん、俺加減できなくて…」
「でも、嬉しかったよ」


しゅんとしおれたような顔をする赤也に、今度は私から、触れるだけのキスをする。

「私こそ、ごめんね」
「なんで渚が謝んの?」
「赤也が疲れてそうだったから、本当は一人でちゃんと休んだ方がいいのかなとか考えたんだけど…何がいいのかわからなくて」


言い終わらないうちに、赤也に抱きしめられる。
素肌の触れ合ったところがとてもあたたかくて。


「渚とこうしてんのが、俺は一番元気になれんだけど」
「本当?」
「ホントホント。ほら、もう元気チャージしたじゃん」
「ひゃっ! ちょっと…や、今終わったばっかりだし、もう駄目だってば!」
「いやいや、こんななっちゃったら無理っしょ。逃がさないよ?」


年下の恋人は、かわいいところもあるけれど少し強引で、男らしくて。
少し意地悪だけれど、とても優しいから。

こんな休日も、悪くない。


fin








◎あとがき

お読みいただき、ありがとうございました!
何度読み返しても、手を加えても、やっぱり自信のない赤也。
真田や幸村が出てこないと、なんだか締まらない気がするのは私だけでしょうか。

そんなこんなですが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
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