第5章 きみへ
「後藤様ですね。こちらへどうぞ。」
75階で降りると、ボーディガードみたいな男がエレベーターの前で待っていた。
「…………どこまで歩かせるんだ?」
そこから10分くらい歩き、さらに階段も登らさせるので俺はいらいらしながらそいつに問う。
「……………着きました。ここです。どうぞ。」
そいつがやけに厳重な扉を開くと、
「おー!君が後藤くんか!噂には聞いてたよ。初めまして。私はジェネシス会社の百夜だ。よろしく。」
伊月と歩いていた男が胡散臭い笑顔をして待っていた。
「……………」
「まあまあ。そんなに睨まず。それよりこれを見たまえ。君も気に入ると思うよ?」
男がボタンを押すと壁だとおもっていたものが上がっていく。
「なっ!?」
そこに現れた光景に俺は目を見開いた。