第5章 きみへ
「伊月!」
真っ先に伊月の友達が伊月の元へと行く。
「あんたどこに行ってたのよ!心配したんだから」
その子にごめんと謝る伊月。その子が抱きつこうとするのを汚れると言ってとどめた。
「逃げる途中足をこねてしまったみたいで。私が外まで連れてきたんです。」
そういう百夜とやら。
「一応病院に連れて行ったほうがいいですね」
と教師がいうので俺は伊月の元に歩き出す。
「歩けるか?」
しかたないとおぶる大勢をとるが、
「……大丈夫です。もう歩けますから。」
と伊月は言った。俺の顔を見ないで。