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あなたへ

第4章 ストーカー!?


「後藤さーん!!お風呂が湧きましたよ」

伊月の呼ぶ声。

「へいへーい。」

そして、伊月に寄りかかる。

「重いですよ。大ブタさん。こっちにあまり体重をかけないで下さい。」

「なっ!?かけねぇと歩けねぇじゃねぇか!!」

すると俺の言葉にやれやれとため息をつく伊月。

「これ以上重くなったら、大ブタさんの丸焼きですかね。うえっ、気持ち悪くなってきました。」

「お前が言い出したんだろうが!!」

「あまり大声出さないでください。突き飛ばしますよ。」

伊月のマジの顔に俺は口をつぐむ。だが、なんだかんだ言ってもちゃんと、小さな体なりに俺を支えてくれる。

「さて、では何かあったらよんでくださいね。」

「おう。」

そして、ふと伊月の服になにかついていることに気づいた。そして、それを取ろうと手を伸ばしたとき、

「うえっ?」

ぐらりとバランスを崩した。そして、そのまま伊月に倒れ込む。

がっしゃーん!!

「・・・・いたたた・・・・」

「・・・・・・・・・・・・後藤さん」

「・・・・・げっ」

俺が伊月に覆いかぶさっている形になっていた。

「すっ、すまん!!怪我はねぇか?」

起き上がろうとしたが、自分ひとりでは起き上がれない俺。

「・・・・・・・はぁ。ずぶ濡れですよ。どうしてくれるんですか。」

「・・・・ゴミが・・・・ついてて・・・それをとろうと・・」

「・・・・・・・・?これは、飾りですよ」

・・・・・・・・すみません!!

「はぁ、仕方ありませんね。」


俺をちゃんと椅子に座らせて、伊月は洗面台へと行く。

・・・・・・・あいつの運動神経なら・・・俺をよけることなんて簡単なはず・・・・・だよな?

もしかして・・・・俺が怪我しないようにしてくれたとか・・・・・?

そう考えただけで、頬が緩むのが分かる。

「なにニヤニヤしてるんですか。気持ち悪いですよ。」

伊月の憎まれ口が聞こえて、言い返そうと振り返る。そして、俺は驚く。

「な・・・・・な・・・・・・ななな、なななななななななななんでお前真っ裸なんだよ!!!」








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