第4章 特別な存在
「。」
部屋の前には笑顔のハクがいた
「ハク、わざわざ来てくれたんだ。」
「あぁ。顔を出すと約束したろ?」
ふふっと小さく笑うハクにあたしも笑顔になる
「おいで。わたしの秘密の場所へ連れて行ってあげる。」
秘密の場所?
ハクはそう言って廊下を進み始める
あたしはどんな場所なのだろうとワクワクしながら後をついて行った
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「外に出ていいの?」
薄明るい空を見上げる
ハクの後を歩いて行くと油屋の外へ出てしまった
「問題ないよ。あともう少しだ。」
営業を終えた油屋の外はあの賑やかな雰囲気とは打って変わりとても静かでひんやりと冷たい気がした