第1章 恋愛至上主義者なんて、マゾヒスティックでしかない。
沙絵には 今西 諒太 と言う7歳年上の彼氏がいた。
《Jin》という居酒屋を経営しているオシャレなクマさんみたいな人だ。
小さい頃からご近所さんだった2人は、
半年前から付き合い出した。
お互い想い合っいて、見ているこっちまで幸せな気持ちになる。
普段、私といる大人な雰囲気沙絵とは違い、
少し甘えん坊な沙絵を見ると、
胸がキュンとなってしまう。
………沙絵、可愛いなぁ。
なんて、ご飯も食べ終わり沙絵をみながらボンヤリとしていると、
「なに?人の顔見ながらニヤニヤしないでくれる?」
叱咤の一言。
『いや、可愛いなって思って』
それでも別に気にすることもなく言ってみると、
「………っ…」
ボッと沙絵の顔が真っ赤になった。
……諒くんも、こんなとこに惹かれたのかな?