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愛してない

第1章 恋愛至上主義者なんて、マゾヒスティックでしかない。


『翔悟』

声のした方を振り返ると、

「誰?」

私を見ずに、
カレが消えていった先を見ていた。

『わかんない…さっきぶつかった人』

不意におでこに触れると、
少し痛みを感じた。

「俺は…………いや、なんでもない」

言いかけた言葉を飲み込み私に背を向けて屋上へと続く扉を開ける。

『翔悟っ。
さっきは、ごめんね』

「………いちごオレ」

『ん?』

「いちごオレ、おごれ」

こっちを向いた翔悟の顔は

逆光でよくわからなかった…………


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