• テキストサイズ

愛してない

第1章 恋愛至上主義者なんて、マゾヒスティックでしかない。



−−−−−−−−−−−−−−−

『はい、いちごオレ』

買ってきたのを翔悟に渡し、
その隣に座る。

「ん」

翔悟はすぐに飲むわけでもなく、
手の中でいちごオレを弄ぶ。

ふと、見上げた空は今日も青く澄んでいて、
暖かい太陽が私たちを包んでくれる。

「お前、ちゃんと自覚してんのか?」

『ん?なにを?』

「自分のことを。だよ」

『え?。。。うん?』

……どういう意味で?

「ホントかよ」

はぁ。
っとため息をはき、
屋上の硬いコンクリートの上に翔悟は横になった。

『してるよ!』

翔悟の言葉と態度に少し苛立ちを覚え、
言葉が強くなる。

「あのなぁ。。」

不意に腕を引っ張られたかと思うと、

『ひゃ?!』

翔悟に押し倒され、腕を押さえつけられる。

「男と二人っきりになった時、
こんな風に押し倒されたらどぉすんだよ?」

『そんなこと、ならない』

ぐっと腕に力を入れ翔悟を退かそうとする。

「世の中に、絶対。なんて事はない。
ほら、今だって男の俺に力で負けてんだろ」

そんなことを言いながら、
私の両腕を軽く頭の上まで持ち上げ、
片手で押さえる。

/ 16ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp