第4章 緋守高校生徒会
緋守高校第一会議室には三色の色をそれぞれまとった人たちがいた。そのカラーリングは青、緑、黄である。
生徒会長ら3年は青、2年は黄、そして莉子達1年は緑である。
珍しくこの学校は制服のリボンやネクタイ、靴下などにまで学年カラーが反映されるので、どうしても全身タイツのようになってしまう。その分一目で学年がわかるのもこの学校の特徴である。
「さて、改めて自己紹介をしよう」
そういい成崎は椅子から立ち、自席で自己紹介を始めた。
「僕はここ、緋守高校生徒会長の成崎逸貴だ。今日ここに集まってもらったのは他でもない、今後の緋守高校とゲヴァルトについて話し合うためだ。まずは生徒会長の他のメンバーに自己紹介をしてもらおう」
ロングヘアの女が自席で立った。
「緋守高校生徒会副会長の3年、青樹原葵乃(せいきばらあおの)です。全水流操作(オールウォーターハンド)というプリミティブ系の操作のゲヴァルトを使います」
葵乃に続きショートの小さめの女の子が立ち上がった。
「えっと…緋守高校生徒会会計2年の中原杏奈(なかはらあんな)です。プリミティブ系の空中波浪(エアーウェーブ)というゲヴァルトを使用します」
また1人立ち上がった。
「緋守高校風紀委員会委員長の由比ヶ浜想華(ゆいがはまそうか)だ。金属操作(レビジュオペレート)というプリミティブ系のゲヴァルトを持っている。よろしくな」
自己紹介が終わったらしく、成崎が話し始めた。
「生徒会と風紀委員は連携して動くことが多いため、風紀委員長の由比ヶ浜は生徒会の一員になっている。もう1人沢山ある部活全てをまとめる部活連合の代表は今日は不在のため後日紹介させてもらう。そして今、生徒会では書記が不在の状態が続いている。ので書記は今年の1年から後日選ぶことにする。改めてこれから宜しく願う」
「宜しくお願いいたします」
成崎とその他の生徒会メンバーの挨拶に合わせて他の生徒が座りながら会釈した。成崎以外の生徒会メンバーが着席した後、成崎が口を開いた。
「さて、表向きの話はこれぐらいにしておこうか」
バンと音を立てて成崎は机を叩いた。