第4章 し〜んちゃんの〜最近は〜?
「え!?それはダメ!ダメダメ!!」
「なんでよ、鶴子も点数とれる気してないんでしょ?」
「そ、それはそうだけど…だって高尾君と緑間君は部活が忙しいじゃん!これ以上迷惑かけられないよ!」
「あ、そっか…」
2人でまた絶望に打ちひしがれた。
やっぱりわたしには万年1年生がお似合いなんだよ…はは…
「別に、少しなら構わんのだよ」
緑間君が眼鏡をカチャッと持ち上げながら驚きの発言をした。
「え!?だって部活は…!」
「まあ部活も忙しいけど、丁度今週の日曜がオフなんだよね。だから、その日なら教えられっけど」
なんていうタイミングの良さ
まるでこうなることを予知していたようだ。
「じゃあ丁度いいじゃん!教えてもらいなよ!ほか一週間はわたしがみっちり教えるし!」
わたしより嬉しそうな香織がわたしの背中を叩きながら言う。
なんだかせっかくのオフを潰すなんて悪い気がするけど…
教えてもらわないと本当にやばい。
香織の力だけでは足りないくらいにやばい。
背に腹は変えられぬ…とは、こういう時に使うんだろう。
「……ごめんなさい、じゃあ、お願いします」
「よっしゃ、けってーい!」
場所はわたしの家で、朝から夜まで勉強する事が決定した。