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俺と彼女のカンケイ

第1章 一話




翌日、夕方頃美樹の家に行った。

チャイムを鳴らすと、いつもの制服とは違って可愛らしい服に身を包んだ美樹が出迎えてくれた。

「…遙人くん。いらっしゃい。」

そのまま美樹の部屋に向かう。そこで思わず俺は足を止めてしまった。

一ノ瀬がいたからだ。
平然と遙人くん。と呼ぶ。昨日、美樹の家に泊まると返事した。それから返信は返ってこなかった。
………。

「…恵理ちゃんも泊まることになったんだ。」

人数多いほうが楽しいよねと美樹はニコニコとして嬉しそう。

「…遙人くん、座って?」

と促されたので、一ノ瀬の隣に座る。

目の前の机の上には教科書とプリント、ノートが置かれている。勉強か。
そういえばテストの点が伸びないって言ってたな。俺も何度か教えてあげたりとかしている。
一ノ瀬は頭は悪くはない。泊まりにきたのはきっと……。
チラッと目を向けると、にっこりとした笑顔が返ってきた。

「…あ、お茶持ってくるね。」

美樹が出て行く。

………。

「…こんなことして楽しいか。」

「…楽しいよ。だって今凄く笑える。」

居なくなった途端に、俺の腕に自分の腕を絡めてくる。
何が楽しいのか…。
絡めていた腕を解いて、俺の頬に手を寄せて、そのまま唇を重ねてきた。
ちゅっちゅっと触れるだけのキスを繰り返す。

「…彼氏としろよ。」

すると、不満そうな顔をする一ノ瀬。

「…言ったでしょ。彼氏じゃつまんないの。」

……つまりは刺激が欲しいのだ。友人の部屋で、その友人の恋人とこんなことして。

「…あたしは遙人くんに会いに来たの。…そんなことよりもっと気持ちいいキスしよ?」

二人きりの時は遙人って呼んでいい?

そう呟いて、再び口づけてきた。今度は舌を絡めたキス。ぴちゃぴちゃと舌を絡めることによってお互いの唾液を味わうかのようないやらしい音が生まれる。
一ノ瀬は俺の前に膝立ちして、俺の首に腕を回す。
直ぐ後ろにはベットがある。それにもたれ掛かるようになった。

キスしながら俺の服の中に手を入れ触ってくる。美樹がもう多分戻ってくるからこれ以上先は出来ないことを彼女は理解している。
ただ美樹が戻ってくるまで、自分の胸を押し付けるように身体を密着させ、角度を変えて濃厚なキスを繰り返した…。

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