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俺と彼女のカンケイ

第7章 七話




………。

気怠い身体を起こして、時計を見ると、

22時を超えていた。
…帰るか。
明日学校だし。
床に無造作に散らばる制服を手に取って袖を通す。
少し体がベタついているが、帰って風呂に入ろう。


「……あら?帰るの?」

バスタオルで身体を巻いた先生が戻ってきた。先生は時計を見やると、少し驚いた。

「…もうこんな時間。帰らないとね。」

そう言うと先生は自分の鞄から財布を取り出して、お金を俺に渡してきた。

「…もう遅いから、タクシーで帰りなさい。」

「…いいですよ、別に。歩いて…。」

「ダメよ。私が誘ったんだし、それに夜道は危ないわ。」

無理矢理お金を握らされた。

「…またね。高木くん。」

妖艶に微笑んだ先生はドレッサー前に座って、髪を乾かし始める。
俺は鞄を持って部屋をでた。



……なにをやっているのだろう。
部屋をでて少し後悔という感情が湧き上がった。
まあ当然ながら先生はしれっとしていたが。

でも、この満たされない感じが何故か今はない。
不思議な感覚…。

馬鹿だな、ホント。
自分自身に呆れた。


………。


「…なー、聞いてくれよ。」

翌日山中が少し落ち込んだ様子でそう言ってきた。

「……何だ?」

「…実はよー、俺篠田先生にさ、」

篠田先生というフレーズに思わずドキッとした。
……まさか山中も?
いやでも落ち込んでるしな…。流石にそれはないかと考える。

「…何だよ、お前篠田先生とヤッたのか?」

興味満々に詰め寄る連中。

「…いやー、押したんだけどよー、軽くあしらわれたわ。」

「…なんだよー、つまんねーな。」

「…まーでも、諦めねーけどな。色気あるし。あんな上玉、他にいねぇって。」

「そうだよな。俺もヤリテー。」

…何故先生は山中は相手しなかったんだろう。
顔もいいし、大丈夫だと思うのだが…。

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