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俺と彼女のカンケイ

第6章 六話




翌日、携帯の音で目が覚めた。

先生は………いない。
いつ起きて出て行ったのだろう。

眠い……。
怠い身体を起こす。
時計を見ると針は9時を指していた。

まあ、休みだし…。

未だに鳴り止まない携帯を手に取る。
…兄からだった。

「…おーい。お前どこに居んだよ。友達ん家かー?」

「……何だ?」

と、いうことは兄は今家に帰っているのだろう。

「…いや…もうすぐ父さんと母さんの結婚記念日だろ?」

…ああ、そういえば。

「…一緒にプレゼント買いに行こーぜ。」

「…分かった、帰る。」

そう言って携帯を切った。
はぁ…っと息を吐く。
服に着替えようと床を見やると昨夜脱ぎ捨てた服がない。
周りを見回すと、テーブルの上に畳まれた服があった。

服へ袖を通していると、何かが落ちていくのがわかり下を向くと紙切れが落ちていた。
それを取って見ると、そこにはメールアドレスと電話番号が記されていた。

……….。
誰の、かなんて直ぐに分かる。
あの人は何を考えているのだろう。

こんなもの、必要ないのに。
もう終わったのだ。関係ない。
破ってゴミ箱へ捨てた。
昨日の行為が蘇る。昨日はどれ程したのだろう。最後のほうは疲れて荒くなってたと思う。先生の身体は感じやすくて綺麗で魅力的で…経験上、1番と言ってもいい程、先生とのセックスは気持ちが良かった。
夢中になっている自分も確かにいた。
でもこれを繰り返すことはない。連絡を取り合うなんて以ての外。

身なりを整えてホテルを出た。

それから暫くは先生を学校では見かけなくなったが、ある日。それは偶然。
久しぶりに先生を見かけた。それも校長室にいる。
たまたま担任に託された書類を職員室に運んでいて、通り道である校長室の前を通ったとき聞いたことのある声がして思わず立ち止まったのだ。

女性の喘ぎ声が聞こえる…。
校長室の戸は少し隙間があり、鍵をかけていない。

中には篠田先生と校長先生がいた。

………。




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