第3章 三話
「…それとも、ワタシとはしたくない?」
不敵な笑みを向けられる。
この人は…きっと慣れてる。今まで他の人としてきたのだろう。
「…ワタシね。旦那のことは好きよ。身体の相性もいいし、不満とかもないの。…でも、もっと楽しみたいのよ。」
こういうことって今のうちにしか出来ないじゃない。
つまり浮気というスリルを味わいたいと…。
「…ワタシはアナタと違って旦那にバレるのは嫌。」
「……なら、しなければいいじゃないですか。」
「…それは嫌。いろんな人としてみたいもの。」
…よく分からない。
「…ねえ、高木くん。…恋人とのセックスで満足してる?」
俺の手を取って、自分の胸へ持って行く。
触れただけなのに柔らかそうだ。それに一ノ瀬より大きいのが分かる。
………。
「…ねぇ、ワタシ…高木くんとセックスしてみたいわ。」
「………。」
「…仕方ないわね。じゃあ、その気にさせてあげる。」
自信満々にそう言うと、俺の下半身に手を伸ばした。
ズボンのチャックを下ろして、俺のソレを取り出す。
俺は呆れて抵抗する気も失せた。
そこまでしてしたいのか。
淫乱とも言えるその行動に思わず溜め息ついた。
「…淫乱…だって思った?」
思ってることが直ぐにバレた…。
「…まー、そうね。いいわ。淫乱でも。」
落ち込むことはなく、簡単に受け入れてまた笑みを浮かべる。
…本気でするつもりなのだろうか。