第2章 二話
身を乗り出しながら聞いてくる連中に、
「…関係ないだろ。」
と答えた。するとちょっと不満そうな顔をする。
「はいはい。独り占めしたいですか、そーですか…。」
「…でも俺、ここだけの話、今一番ヤリたいやつは保健の篠田先生だな。」
「…あー確かに。あれはエロいよなー。大人だし。やっぱ年上いーよな。」
「…でも先生だぜ?バレたらやべぇじゃん。」
………。段々どうでもよくなって、会話に入る気が失せた。
大抵、俺のところに集まってはこういう話ばかりしている。
はっきり言って、チャラチャラしているのだ。皆彼女がいるのに遊びまくっているのだから。俺の兄貴も学生のころからそうだったし。かく言う俺も、一ノ瀬としてしまったが…。
「…俺ちょっと篠田先生押してみっかなー。」
「…相手にされねーって。旦那いんだしさ。」
「いや、以外と欲求不満かもよ?」
終始笑いながら会話している。
まだ続くどうでもいい会話に俺は再び逸らして、また何となく景色に目を移した。