第2章 二話
あれから、度々一ノ瀬と身体を重ねるようになった。求められたら抱く。別にどうでもいいから特に断らないし、気持ち良くなるから嫌でもない。
セフレみたいな関係になっている気もするが…。
最初はラブホテルとかお互いの家で…とかだったが、最近ではたまに学校でもするようになってきている。
その内、俺とでも飽きるだろうと思ってはいるが。
本当にいつバレてもおかしくはない。
俺は別にどうでもいいが、一ノ瀬は違うみたいで、特に美樹には気づかれたくないみたいだ。…嫌っているのに。
休み時間にぼんやりと外の景色を見ながらそう思っていると、突然机にダンッと手で叩いたような音がして、ハッとして目を向けた。
「……遙人。聞いてんのか?」
「……何だ。」
聞いてなかったのかよと呆れる人物は友人と言えるかどうかは分からないが、結構絡んでくる山中だ。
その山中の周りにも3人男子がいる。
「…え、山中マジで?」
「マジマジ。」
「……何だ。」
「…いや、だからさ、昨日オレ二組の一ノ瀬とヤッたんだよ。」
……一ノ瀬……。一ノ瀬恵理のことか?
へらへらと笑いながらカミングアウトする山中。他の男子は興奮したように興味深々だ。
「…で、どーだったんだよ?」
「…まースタイルいいし、胸デカいし?それなりに気持ちよかったぜ。またする約束もしたしな。」
「……まじかよ、俺もヤリてー。」
…俺としてるのがバレたくないと言っておきながらもう他の男子ともしたのか…。
「…あーでも、あいつ、けっこー淫乱だぜ。多分ビッチだな。ちょっと身体いじったら直ぐに股開いたし。」
ケラケラと笑いながら一ノ瀬を少し見下したような言い方をする山中。
「…だったら俺らもいけそうじゃんっ。回してくれよ。」
「…ハハッ。直ぐヤラせてくれると思うぜ。」
………。
何故こうも、俺の周りにいる奴はこういうのばっかなのか…。
「…遙人。お前も彼女以外の奴とヤッてみろって!まー、可愛い可愛い美樹ちゃんだもんなー。…ぶっちゃけどーなんだよ?美樹ちゃんって乱れたらヤバいのか?」
「…あーそれ、俺も気になってた。」