第10章 猫と梟
しばらく光太郎を廊下に放り出し、片付けをしてからお風呂に入る(光太郎は母さんとご飯食べていた、解せない)
サッパリとした体で部屋着に着替えると、光太郎はこれも見たのか…と脳内にアイツのムカつく誇らしげな顔が出てきたので思いきり首を振ってかき消した
髪の毛を拭きながらリビングに行き、ご飯を食べると光太郎はまだおかわりしていた。お前の胃袋はどうなっているんだ
「合宿どうだったんだ?強かった?えーと…」
「烏野。んーまだチームとしてできたばっかって感じ?1年3人スタメンだったし」
「3人もか!?すげぇな、俺ンとこは尾長だけだぞ」
「知ってるよ、ウチだって犬岡君だけだし。あ、光太郎が気に入りそうな1年もいたよ」
翔陽君の事を頭に浮かべながら彼の事を話すと、光太郎はおぉーなんて興味津々の顔をしていた
翔陽君は純粋で素直だし、光太郎と気が合うんだろうなぁ
「面白そうな奴等だなぁ!こっちに遠征来ないかねぇ」
「そのうち来るんじゃない?猫又監督も気に入ってたし…早ければ夏の合同合宿とか?」
「おぉーそしたら会えるな!楽しみだぁ!」
光太郎は頭がいいわけでもないし、元々バレーの腕一本で梟谷学園に通っている
そんな彼がIHで辞める訳がなく、春高にも出ると今から張り切っているのだ
「それにしてもまたなんでウチにいるわけ?暇なの?」
「お土産貰いにきたのと、今度IH予選終わり辺りに合宿するじゃん?それの話しにきた」
「あーお土産は上だから後でね。合宿はまだまだ先じゃない?東京は始まるの遅いし」
「だってよーお前去年休んだじゃん!夏前の合宿!」
「風邪ひいてたからね。クロ先輩に止められたの」
「黒尾はカホゴすぎる!!」
「過保護書けない人に言われたくないと思うよ、クロ先輩」
「う、うるせえぞ!!」
ぎゃーぎゃーと文句を言う光太郎を無視してご飯を食べ終わり、洗い物をしてから上に向かうと後ろに引っ付いてきた
彼は梟やミミズクじゃなくて、カルガモなんじゃないかとたまに思うがカルガモの事知らないだろうから言わない