第6章 再会
音駒のベンチに戻ると、クロ先輩が私の顔を見て頭を撫でてきた
「なんですか」
「いや?お前が嬉しそうな顔してるから」
「そりゃ嬉しいですよ、久しぶりに友達にも会えたし…ゴミ捨て場の決戦を見る事が出来るんですから」
「そーかよ、今日も頼むぞ」
「任せてください」
いつもの会話を終えると、私はノートとペンを取り出し試合が始まるのを待つ
そして皆は円陣を組む
「俺達は血液だ、滞りなく流れろ。酸素を回せ…脳が正常に働くために。行くぞ」
「「あス!!!」」
いつもの円陣を終えると、研磨が気疲れしたような顔で今の円陣の廃止を求めたが却下され悲しそうだ
しかし、選手達の暗示と役割を確認できるこの厨二臭い円陣は私も結構気に入っている
そして何より、それを終えた後のスイッチの入った皆の姿が好きだ
ノートを開きながら、今回の試合について考え笑みが零れた