第2章 Xeno~偏西風~
しばらくしてセスナ機は着陸した。
外に出ると…
「うわ…」
心地よい暖かい空気が二人を包み込んだ。
「ここは…?」
見渡すも夜のため暗く、
あまりたくさんのことはわからなかった。
「シュタインを代表するリゾート地…
にする予定の場所だ。」
「予定?」
「ああ。まだ開発途中でな…
今は実験的に作った国営のホテルが
完成したところだ。」
「ホテル…あれですか?」
少し離れた場所に
きらびやかな建物のが1つだけ
そびえ立っていた。
「ああ。
ここは昔から温暖な気候で有名でな。
いつかリゾート地として開発し、
世界的にも有名なホテルチェーンを呼び、
カジノやレジャー施設、
有名ブランドのショップなども
構えようと思っている。」
「すごい!壮大な計画ですね…!」
「ああ。
シュタインという国を
知ってもらうためには
観光が一番良いと考えてな。」
「そうですね…
たくさんの人たちに
シュタインの良いところを知ってもらって、
明るく開けた国になっていくといいですね…」
暖かく穏やかな風に誘われて自然と顔も綻ぶ。