第2章 Xeno~偏西風~
服の上から体のラインを
なぞっていた手が胸の稜線を這い始める…
「…っ」
そのままゆっくり先端の回りを
くるくるとなぞる。
「…んっ…ふ…」
もどかしい…
思わずみじろぎをすると…
「欲しいか?」
その言葉に顔が赤くなるのがわかった。
ふいに目を逸らし、小さく頷いた。
「…きちんと言わないとわからないぞ?」
くすくすと笑いながら
少しからかうように責められる。
「ゼノ様…」
「お仕置きとはこういうものだろう?」
尚も指が先端に届きそうで
届かない場所を這う。
「もう…ゼノ様の意地悪…」
「言ったであろう?
どんなお前の姿でも愛おしい、と。
俺はその姿を見たくて堪らないのだ…
で、欲しいのか欲しくないのか…」
「……」
恥ずかしさに顔をうつむかせる。
そして…
「……ほ…ほ、しい…です…」
消え入りそうな声で答えた。