第2章 Xeno~偏西風~
体の力が抜けきり、
かろうじて片手がゼノの服を掴む以外、
アヤセはゼノにすべてを委ねていた。
しかしそのうちアヤセはゾクリ…と
いきなり不思議な感覚を覚える。
(な…何……?)
思わず唇を離す。
「あっ…ゼ…ノ様…」
「…何…だ。」
吐息混じりにゼノは答えるも、
再び、離れた唇を追いかけるように塞ぐ。
「ふぅ…ん…っ…!」
なおも体は
ゾクリ…ゾクリ…と内側が震えたまま…
しかし…
「や…あっ…だ…め…!!」
アヤセは思わず顔を離した。
…その瞬間!
「……っ……あっ…あぁっ……!!」
アヤセはビクビクと体を震わせた。
少し驚いた様子のゼノは、
はぁはぁと呼吸を荒くする
アヤセに聞いた。
「まさか……イッたのか?」
その言葉にアヤセは顔を赤くし、
パッと両手で顔を覆った。
その行動はyesという返事。
ゼノは絶句する。