第2章 Xeno~偏西風~
しばらくして着いたのは
ウィスタリアの郊外にある小さな飛行場。
そこにあったのは…
「あっ…あれってシュタインの紋章!?」
停まっていたセスナ機に描かれた
それは愛しいその人を思い出させる。
セスナの近くで車は止まり、足早に降りる。
同時に中から出てきたのは…
「ゼノ様!!」
顔がほころび、駆け寄る。
「ジル、無理を言ってすまなかった。」
「いえ、
これも外交の一つと思っておりますので。
明日の昼12時までに
お戻りいただきますよう、
お願い致します。」
「ああ、わかった。
さあ、行くぞ、アヤセ。」
「はっはい…!」
どういうことかわからず
キョトンするも、
愛しいゼノ様に会えたことはとても嬉しい。
促されるままにセスナに乗った。