第7章 一人目の闇 ~3~
悪いか
と、言ったバレットに、ルイはほほえむ。
『そのほうが、単細胞のお前らしいな』
「言っておくけどな、おまえの事、許したわけじゃないぞ」
わかってる、そう呟くと、またルイは微笑む。
『私が今までしたことは、とても許されるようなことじゃない。
許されようとも思っていない。
でもな、どうやらおまえらに嫌われるのは、嫌みてぇだ』
ルイの言葉に、バレットはにかりと笑う。
それを見たルイは、ほんの少し眉をひそめて
『おまえ、やっぱり笑ってもいかついな』
と、軽口を叩いた。
「う、うるせぇ!!」
それに怒るバレット。
そんなふたりの様子に、ケット・シーは思わず声を上げて笑ってしまった。
「なんや、ぼくらの気遣いは無用やったみたいやな」
「まったく、不思議な奴らだ」
「ほんまや」
レッドⅩⅢの言葉に、大きく相槌をケット・シーは打つと、
「ほな、行きましょか」
と、締めくくった。
『それはクラウドのセリフだろうが』
調子にのるなよ、と言うルイに
怖い怖い、とティファの方に逃げていってしまうケット・シー。
明るくなった一行に、リーダーであるクラウドは声をかける。
「とりあえず、ここに住んでいる奴らに話を聞いて回るぞ」