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A Time to Love  (FFⅦ)

第7章 一人目の闇 ~3~



バレットの親友であり、神羅を憎む男ダイン。

彼が仲間になってくれれば…という淡い期待と

バレットなりのけじめをつけるため、
クラウドたちはダインを探しながら、脱出のための糸口を探すこととなった。

クラウドは、ドアノブに手をかけたまま、ほんの少し躊躇する。

何をするかは決まったが、大きな問題が残されているからだ。

「クラウド?」

ティファの心配そうな声に、嫌な考えを一度振り払うと、一気にドアノブをひねった。

がちゃり、と言う音と共に、乾いた風が吹き込んでくる。

砂埃を含んだ、ザラザラとした風。

大きな問題であるルイは、そんな風を、怪訝そうな表情を見せながら睨んでいた。

「あ、クラウドさん」

ルイの傍にいたケット・シーが、クラウドの存在に気づき、デブモーグリの上で飛び跳ねる。

コミカルな動きをしながら、クラウドに近づき

「これから、どうするんやろか?」

と、これまた可愛らしく、首を傾げながら問う。

「とにかく、セフィロスを倒すにしても、ダインを探すにしても、ここから出ないと何も始まらない」

「なるほど、脱出方法をさがすちうことやね。
なんや、わくわくしまんねんな」

ふむふむ、と頷くケット・シー。
どうやら、ケット・シーなりに、この場の雰囲気を和ませようとしているようだ。

コレルプリズンという監獄に落とされている。
それだけで苛立つというのに、
そこに、仲間同士のいざこざが加われば、最悪なこと間違いなし。

ティファは、そんなケット・シーに微笑み

「ありがとう、ケット・シー」

と、頭を撫でてあげる。

「照れまんなぁ」

クラウドも、レッドⅩⅢも、その様子に和んでいた。

が、

「おい」

それを水の泡へと消し去るように、バレットがルイの前に立ちはだかった。

ルイも、挑発的に睨み返す。

「おまえが言ったとおりだ。
俺らのしてることは、神羅のやつらと大差ねぇ。
星を救うなんてカッコつけてるが オレは神羅に復讐したいだけなんだ。
自分の気がすむようにしたいだけなんだよ」

バレットの口からこぼれた言葉に、ルイは大きく目を見開いた。
信じられない、と言いたげなルイの表情に、バレットはふん、と鼻を鳴らす。

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