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A Time to Love  (FFⅦ)

第6章 一人目の闇 ~2~



『悪かったのは私』

でもな、バレット。

ルイは、立ち上がり、バレットを睨みつけた。

『お前たちが、壱番魔晄炉を爆破したことと、私たち神羅が、コレルを焼き払ったことに大差はない』

「俺らはただ…」

『綺麗事を並べるだけならいくらでもできる。復讐に取り付かれることも簡単だ』

『故郷を焼き払われる苦しみ。私にはわからない。だが、お前に私の苦しみがわかるのか?』

どちらかが正しいなんてことは、ないんだ。

静まり返った部屋の中で、ルイは小さくため息をつく。

『私は外にいる』

それだけを言い残し、ルイは出て行った。

残された一行の間には、何とも言えない空気が漂う。

「とりあえず、ルイのことは後回しだ」

きっぱりと言い切ったクラウドに、バレットは抗議した。

「あいつは神羅の手先かもしれないんだぞ!?そんなあいつをなんで…」

「ルイはそんな子じゃない。たぶん、だけど」

それにね、とエアリスは更に言葉を紡ぐ。

「今、そんなこと考えても、きっと答え、出ないよ。だって、ルイもそれ、わかってないから」

エアリスの意味深な言葉に、バレットは眉を顰める。

「今はバレットの問題、解決する方が
私、大切だと思うけどな」

その通りだ、とクラウドは大きく頷くと、ティファを見つめた。

「ティファはどう思う」

突然話をふられ、ティファは困惑したような表情になる。
が、いつもの意志の強い顔立ちで

「私も、ルイのことは後回しにする方がいいと思う」

はっきりとそう言った。

「よし、じゃあ。これからどうするか決めようか」

エアリスの言葉に、バレットも、クラウドも
レッドⅩⅢもゆっくりと頷く。

意見の固まっていく仲間を見ながら、ケット・シーはゆっくりとルイの後を追うように、部屋から出ていった。
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