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A Time to Love  (FFⅦ)

第6章 一人目の闇 ~2~


『どうする?』

ルイは、付き合いは長いものの、まだ状況を受け止めきれていないティファに聞くのは酷だと思い、クラウドに意見を求めた。

「どうするもなにも、このままじゃ何もわからない。
バレットに直接事情を聞かせてもらう」

『私もそれが一番いいと思う。
まあ、神羅絡みだろうがな』

こんな監獄でも、神羅に振り回されるのか。
ルイはそんな考えを振り払うように、ティファを励まし、クラウドの後を追った。

コレルプリズンの中でも一際大きな民家。
そこにバレットはいた。

「来るなと言ったじゃねえか!」

無論、そんな目立つところにいるバレットを見つけるのに時間はかからなかった。
だが、バレットは民家に入ろうとしたクラウドたちに向けて銃口を向け、侵入を拒む。

『来るなって言われると来たくなるんだよ』

ルイは最後尾から声を張り上げ、挑発するようにバレットを見つめた。
そして

『撃てるもんなら撃ってみろ』

その言葉と同時に、バレットは引き金を引く。
だが、その銃弾は、ルイの頬をかするだけだった。

『お見事』

実は、クラウドたちは、家の外にいる時点から男につけられていたのだ。
何が目的かなのかははっきりしないが、とりあえず不審な男に先ほどバレットの放った銃弾が命中したことは間違いない。

「おまえたちをまきこみたくなかった…」

噛み締めるように呟いたバレット。
そこへ、エアリスとレッドⅩⅢが駆けつけた。

「それ、クラウドのセリフ! 『危険だ、まきこむわけにはいかない』とかなんとか、ね」

エアリスがおどけたようにバレットに笑ってみせる、ティファもそれに続き、

「そうそう。それに私たち、もう思いっきりまきこまれちゃってるんだから」

と笑顔を見せた。

「上でバレット見つけてあわててここまで来たの。バレット、ちゃんと説明して」

ほんの少し咎めるようにエアリスが口調を強くした。
だが、エアリスは怒っているわけではない。
ただ、本当のことが知りたいだけだ。

「おまえたち…」

「闘技場の事件は片腕が銃の男のしわざだと聞いた。…あんたか?」

レッドⅩⅢの言葉に、バレットは少し迷っていたようだが、意を決したように顔をあげた。

「もう1人いるんだ…片腕に銃をもつ男。4年前、あの日から…」

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