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A Time to Love  (FFⅦ)

第5章 一人目の闇



『その声・・・リーブね!!』

リーブ

本名はリーブ・トゥエスティ。
神羅カンパニー都市開発部門統括で神羅カンパニーの大幹部だ。

神羅カンパニー上層部との結びつきが強かったルイは、無論リーブとの面識はあった。

「やはり気づかれましたか。さすがは特殊工作部隊タークスのエースといったところ」
『ルーファウスの差金!?』

ルイの頭には、あの金髪で傲慢で高飛車な男の顔がちらつく。
それを忘れ去るように、頭を大きく振った。

「その通りです。でも、まさか会えるとは思ってもみませんでした」

見た目は可愛らしい、デブモーグリにのったネコのロボット。だが、それを操っているのは間違いなく敵。

リーブの持つ無機物に一時的な命を与える「インスパイア」という異能力。

それを利用しているのだろう。

「ルイさん、神羅に戻るようにと社長からの命令が出ています」
『そんなことするはずないでしょう?』

リミットブレイク寸前と表現してもおかしくないほど、ルイは怒りに満ちていた。

あの男のもとになんて戻らない。

心の底からそう誓っていたのだ。

あれ以来・・・

「・・・そうおっしゃると思っていました」
『無理矢理にでも連れて行く気かしら?無駄よ、一般の兵士に私は倒せない』

そんなこと百も承知。そう言いたげに、ロボットであるケット・シーが肩を落とした。

「そんなことはしませんよ。社長には黙っておきます」
『!?』
「ただし・・・アバランチのバレットとかいう男の娘、それに古代種の娘の母親。この二人は我々神羅の手にあります」

バレットの娘、名をマリンと言う。顔を合わせたことはないが、バレットが何度もその名前を口に出しているのを聞いた。

古代種の娘とは、エアリスのことだろう。
エアリスの母親ということは・・・

『イルミナさん・・・』
「ルイさんが私のことを黙っていてくれるのなら、この二人は無事に返しましょう」

ルイにはその言葉の意味がわからなかった。
なにを黙っていろというのだろう。リーブの秘密など、自分は握っていないはず・・・

そんなルイに気づいたのか、ケット・シーはぴょこぴょことモーグリの上で飛び跳ねる。

「後からわかります。ほな、お願いしますでー」
『ちょ・・・リーブ!!』

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