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A Time to Love  (FFⅦ)

第5章 一人目の闇


テンションMAXのルイを見て、段々とバレットの怒りが込み上げてくる。

そんなバレットにエアリスが声をかけた。

「うわ~! 楽しまなくっちゃ!」

「そんな場合じゃないのはわかってるけど、ね」

「ね、バレットも元気だして!」

反論を許さないかのように三連打で叩きつけられる言葉に、バレットはしょげたように言葉を返す。

「・・・そんな気分にはなれねえ。オレのことは放っておいてくれ」
「そ~ぉ? 仕方ないね」

バレットに冷たい返事をエアリスは返すと、クラウドとルイの元にエアリスは駆け寄った。

「クラウド、ルイ行こっ!」

またバレットの機嫌を損ねる。そう思ったのか、ティファはエアリスと小声でやり取りを始めた。

「エアリス! ちょっとひどいんじゃない?」
「こういうとき、ヘンに気をつかわないほうがいいよ」
「そうかな・・・」

そしてそのやり取りにすら気づいていない人物が一人・・・

『レッド!あれあれ!』
「・・・キャラが変わっていないか」
『んなことねぇよ!!』

キャッキャッと走り回るルイ。
レッドⅩⅢは呆れたように見守る。

いきなりルイは思い出したかのようにバレットに駆け寄ると、火に油を注いだ。

『お前、来ないんだろ?せいぜいセフィロスが来るまで待ってるんだな』

ピキッとバレットのこめかみに青筋が浮き出す。

『遊べるときに遊ばねぇと、老けるぞ』

最後の言葉が引き金となった。
溜まりに溜まっていた怒りが爆発する。もちろん、ルイに向けての・・・だ。

「勝手にしろ! チャラチャラしやがってよ!」
「オレたちはセフィロスを追ってるんだぞ! それを忘れるんじゃねえ!」

そう吐き捨てると、どこかに走って行った。

『んなに怒んなくてもいいじゃんよ』

ぶぅっと頬を膨らませ、バレットの後ろ姿を見送るルイ。
その姿は5歳児のようだったという。
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