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A Time to Love  (FFⅦ)

第5章 一人目の闇


「バレット、どうしたの?」

場所は変わり、今はロープウェイ乗り場。
エアリスが気まずそうにしているバレットに声をかけたのだ。

「すまねえな」
「何があったんだ?」

謝るバレットにクラウドはそう問う。

「このあたりにオレの故郷があった」
「あった、とは?」

レッドⅩⅢが問う。
バレットがそれに答える前に、ルイが呟いた。

『今は・・・砂の下、だろ?』
「・・・知ってんのか」
『まあな、これでも元神羅。それに・・・』

副社長の許嫁だしな・・・嫌々ながら「許嫁」とルイは言う。

『でも、それがバレットのせいじゃねぇはずだぞ』
「いや・・・おれのせいなんだ。ぜんぶオレのせいなんだ」

バレットは話し始めた。

バレットの故郷があった、このあたり一帯は、炭鉱の町だった。その町の収入源は、ほぼ炭鉱での仕事。

魔晄エネルギーが流通し始めると、炭鉱は必要とされなくなっていった。
町の人々の生活は苦しいものになっていったが、それを苦とすることなく、幸せな村だったという。

だがある日、コレル山に神羅から魔晄炉建設の話が持ち掛けられた。
魔晄炉が建設されれば、生活が豊かになる。
そう誰もが信じ、建設には町の大多数の人間が賛成だった。

だが、反対派の中にバレットの親友であった、ダインがいた。

ダインは最後の最後まで魔晄炉建設に反対だった。炭鉱の町である、コレルを失いたくなかったのだろう。
だが、賛成が大多数のため、建設の話が打ち切られることなく、着々と準備が始められていった。

しかし、バレットとダインが町を離れてる間に、事件は起こった…。

「コレル村は神羅の軍によってやきはらわれてしまったんだ」
「大勢の人たちも・・・オレたちの家族も・・・みんな・・・いっしょに・・・」
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