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A Time to Love  (FFⅦ)

第4章 再会


「私ね、ほんとは・・・ツォンに聞いたんじゃないの」

エアリスはビーチに向かいながら、ルイにそう告げた。

『わかってる。ザックスだよな?』
「うん。一番の親友で、美人で強くてかっこいいって聞いてた」
『期待・・・裏切ったな』

ルイは苦笑する。
ルイは昔、こんなにも口が悪かったわけではない。もちろん、良い方ではなかったが、辛うじて女としての喋り方は残していた。

ルイが変わったのはザックスが死んでからだった。
ザックスになるべく似せた喋り方で、彼の事を忘れないように・・・・・そして、何もできなかった自分を忘れ去ろうとしたのだ。

「ううん、むしろびっくりした。ザックスの言ってた通りで」
『そうとは思えないけど』

それからほんの少しザックスについて話した。
彼の好きな色、誕生日、趣味、女癖の悪さ・・・。
だが、彼の消息についてはどちらも話題には出さなかった。

エアリスは既に気付いているのだろう。そして、ルイもエアリスに尋ねられるまでは、言うまいと思っていたのだ。

「ねえ!エアリス!あれ見て!」

先に行っていたティファがエアリスを手招きする。

「どうしたの?ティファ」
「あれ・・・・あの人・・・・・」

ビーチで女の子に囲まれているのは、神羅科学部門総括の宝条だった。
ルイはその姿を見た瞬間、顔の血の気が引いた。

『宝・・・じょ、う』
「ルイ!?大丈夫!?」

全てを奪った男。
いつからか、彼を見るだけで気分が悪くなる自分がいた。
それは、ルイ自身もコントロールできない。

『っ・・・』

そのまま膝から崩れ落ちそうになる。
ところが、その体は誰かに支えられた。

「どうした?」

その体はクラウドによって支えられていた。

『あ・・・クラウド?』
「大丈夫か?足に力が入っていないぞ」
『・・・ありがとう、もう、平気よ』

クラウドの胸を押し、ルイは自分の足で立った。

「なにかあったのか?」

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