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A Time to Love  (FFⅦ)

第4章 再会


クラウド達が船から離れた後、ルーファウスと神羅治安維持部門総括であるハイデッカーが船から降りてきた。

そんな二人に水兵は敬礼をする。

「長時間の船旅、おつかれさまです!!」
「ウム・・・・ごくろう」

ルーファウスは水兵に言葉を渡す。

「ガハハハ!スキッフ作業を急げ!」
「ハッ!」

ハイデッカーは水兵にそう言いつけると、水兵は一目散に作業に取り掛かる。
そんな水兵を横目で見ながら、ルーファウスは整った顔だちからありえないほど恐ろしい声を出す。

「セフィロスが乗っていたらしいな」
「・・・・・はっ」
「クラウドたちも乗っていたらしいな」
「・・・・・はっ」

そして、ルーファウスは更に鋭い声でハイデッカーを咎める。

「ルイも乗っていたらしいな」
「・・・・・はっ」
「見事に全員取り逃がした・・・・・・大失態だな、ハイデッカーくん」

ルーファウスのその言葉にハイデッカーは小さくなる。

「面目ない・・・・です」
「いつから返事と謝ることしかできなくなったのだ・・・・きみは」

そこに丁度いいタイミングで、水兵が現れる。

「スキッフ発進準備、完了いたしました!!」

ルーファウスは小さくため息をついた。

「ルイはこの近くにいるはずだ。手当たり次第に捜せ。怪我はさせるなよ」
「・・・・・はっ」
「期待している」

ルーファウスはスキッフに乗り込むと、背もたれにもたれかかる。

「何がしたいんだ、俺は」

ルーファウスは自分からルイを突き放した。
絶対に承知しないとわかっていて婚約者とした。
ルイが神羅から逃げ出す理由作りをした。

もう、自由になって欲しかった。

それなのに、なぜ
まだ求めているのだろうか。

「…ルイ」

突き放したくとも求めてしまい
抱き寄せたくとも爪を立てる事しか出来ない己がいることを認めたくはなかった。

そんな甘えた考えを持つ己を叱咤すると、
ルーファウスは次の目的地へと向かった。
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