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A Time to Love  (FFⅦ)

第3章 行く先には・・・・・



ルイは軽く変装を施すと、バイクを先に詰め込み船に乗った。

中には神羅の兵士が山のようにいた。それもそのはず、この船にはルーファウスと治安維持部門統括のハイデッカーが乗船しているのだ。

ルイは海を見つめる。
青い水平線はとても綺麗だ。
だが、その美しささえもルイには苦しみを与える。

過去というものは変えられない。

嫌な事を忘れるように、首を横に振り、ルイはジュノンで聞いた話を思い出す。

セフィロス・・・・・昔英雄として名を轟かせていた男だ。だがその男も行方不明となっていた。ニブルヘイムで事件を起こしてからは殉職扱いになっていたのだ。

ニブルヘイムで起こった事件と言うのは、セフィロスが村に火を放ち、大量の人を虐殺したという、あまりにも許され難い事件。

その事件は、ザックスの活躍によってセフィロスは止められた。
しかし、死んでいなかったというわけだろう。

『化け物ね…』

そんな時、いきなり船内に警報が鳴り響いた。

「緊急連絡!不審人物を発見の報告あり!作業のない各員は船内を調査。発見しだい通報のこと!」

ルイは一瞬ばれたと思い、身構えたがどうやら違うらしい。おそらくアバランチとかいう団体だろう。

だが何もしないわけにはいかず、ルイは辺りを見廻った。
すると機関室から断末魔の叫びが聞こえた。

『また面倒事に首突っ込んじまったのかよ・・・』

ルイはそう呟くと機関室に向かった。

そこには瀕死の兵士が転がっていた。
ケアルをかけてあげながら話を聞く。

「機関室に・・・・不審・・・・人物が・・・・」

一通りのけがを治し終え、寝かせる。
するとその兵士が、

「あれは・・・・・人間じゃ・・・・・ない」

そこで兵士は意識をうしなったようだ。

機関室に入ると、そこは血の匂いで立ち込めていた。

『うっ・・・・・』

ルイは手で口を覆い、前を見据えた。
すると黒いマントを羽織った男が立っていた。
その男は銀色の長髪を持ち、美しすぎる顔立ちをしていた。

「久しぶりだな・・・・ルイ」

低く妖艶な声。そんな声にルイの体には鳥肌がたった。

『本当に久しぶりね?英雄セフィロス』

ルイはそんな自身を奮い立たせ笑った。
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