第25章 ※風邪薬のシロップは不味い
部屋に戻って寝るにも微妙で本棚にあった漫画を読む。5冊くらい一気読みしていたら、いきなり漫画を取り上げられた。
「主聞いてる?ご飯だよ」
「へっ?あ、清光くんか…びっくりした」
「まったく、無視されてるのかって思った。ずっと呼んでたのに気づいてくれないし」
「ごめんなさい。つい面白くて集中しちゃってました…じゃあ行きますか」
立ち上がり広間へ向かい、彼が広間の襖を開けてくれると即座に長谷部さんが目の前に来た。
「主、本当に申し訳ございません!この俺に騙され霊力を奪われ魘されたとお聞きしました。俺が不甲斐ないばかりに」
「長谷部さん、落ち着いてください。今回のことはあなたは何も悪くないです。怪我、治って良かったです。これからもこんな、迷惑かけまくる主ですがお願いします。私の長谷部さんはあなたしか居ないんです」
「あ、主…ありがたき幸せ。この長谷部、一生貴方に添い遂げます」
桜がブワッと舞ってわたしを包み込む。
桜のいい香りがした。
「長谷部さん、ご飯も冷めちゃいます!席へつきましょう!」
そう言って各自自分の席へとついた。