第24章 扇子とあの子
「燭台切さんに焼き菓子を作っていただきました。それからこれを主君にと預かってまいりました」
平野くんが可愛い包みに入った物を渡され受け取った。
「ありがとうございます」
なんだろうと思いながら包みを開けると中には首飾りが入っていた。
その下にはメッセージカードが入っていて、つけて欲しいと書かれていた為すぐに付けることにした。
付けると心なしか少しざわついていた心が落ち着いた気がする。
「主君、あの扇子はどうされたんですか?」
秋田くんが棚に飾ってあった雑貨屋の主人から貰った扇子を指さしてそう言う。
「貰ったんです。雑貨屋さんの主人から」
「…言いづらいんですけどあの扇子からいい気がしないんです…なんというか禍々しい何かがある気がして」
「秋田の言う通り僕も同じ気がしていました。いい気が全くしないので、もしかしたら霊力が下がっている原因の一つかと思います」
前田くんにもそういわれて少し怖くなった
でも綺麗なんだよなぁ……
どうしよう捨てるべきなのかな
いやでも勿体ないし……
でも神様に言われてるからやっぱり棄てるべきなのかな