第21章 頼る
ちょっと待って何この状況は。
なんで長谷部さんはわたしを抱きしめてるのか……
でも背中から伝わる体温が程よくて、気持ちいいし眠くなってきた。
ふぁーと欠伸をするとそれに気づいた彼は背中から離れる。
何故離れたし
もう少し後ろから抱きしめられたかった
後ろから抱きしめられるとか温もり感じれるから好きだけど、向こうの世界じゃ全然無かったから貴重な体験だったのに
そんな思いを胸に忍ばせていると彼は布団を敷いていた。
「どうやらお疲れのようで…さぁ寝てください。なんなら添い寝いたしますよ」
そそそそ、そそそい、添い寝!?!?!!!
そいね、添い寝って言った??
気のせいじゃないよね……添い寝なんて、イケメンに添い寝なんてありがとうございます!!!!
喜んでこちらから添い寝させていただきます!!
純粋な添い寝なんてされたことないから内心興奮する。
関係もって一緒の布団で寝るなんて何回もあるけどこうやって純粋な添い寝なんて人生初だからだよ!!
「そ、添い寝してもらっても、いい、ですか?」
「主命とあらばなんでもこなします。さぁ来てください」
あぁ神様ありがとうございますって神様か。
うきうきルンルンな気分で布団に入り込むと彼は腕枕をしてきた
「腕、痛くないですか?」
「大丈夫ですよ。それよりも首は痛くないですか?」
「大丈夫です」
「少しばかり寝ましょうか」
彼を横目で見ると目をつぶり、それに誘われるように睡魔が再び襲ってきて私も目をつぶった。