第21章 頼る
「主はそういうお人なのは薄々分かっていましたが、まさかここまでとは知りませんでしたよ」
眉を顰めて笑う彼を見て私もつい苦笑いをしてまった。
「ですからこれからは、もっと俺を頼ってください。貴方のためならなんでもこなします」
「…ありがとうございます。ゆっくり、頑張ります」
そういうと部屋に桜が舞いわたしを包み込む。
え、桜!?
今まだ桜の季節じゃないしむしろ逆の季節じゃね!?!?
そう思いながら彼を見ると彼自身から桜が舞っていた。
刀剣男士って気分がいいと桜が舞うんだっけか…そういえば関係を持った刀剣男士達も桜舞ってたっけ。
そんなことを思ってたら自分の置かれている状況が追いつけなかった。
背中にずっと置かれていた彼の手はいつの間にか離れていて、私を後ろから包み込むように抱きしめていた
「…主」
耳元で囁かれてくすぐったい。
「すみません、少しばかりこうしていても良いですか」
そう聞いてきたが、嫌な気は全くなかった。
「はい」
「とんだご無礼をお許しください」
「そんなことないですよ」
そういうと抱きしめてる力が強くなる。