第2章 現実逃避したい
「山姥切くんと何かいいことしてたの?」
「燭台切さん…いや、いいこともなにも懺悔してました」
「懺悔って、俺は何か悪いことしたのか?」
「いや、まんばちゃんは悪いことしてないです」
燭台切さんを見ると意味がわからないという顔をしていた。まぁ第三者から見たら普通に意味がわからないだろうが。
「…私散歩してきます!」
なんとなくこの状況から抜け出したくなりそう言う。
「なら、僕も行くよ」
「え」
「えって君はなかなか酷いな」
「いやあの、一人で散策したい派なんで」
「僕は今、主の近侍なのに……君は戦えるの?敵襲があったらどうするの」
「いやいやいや、本丸には敵は来ないですよ!だって、出陣ボタン押さないと無理ですよ」
「君は危機感が無さすぎる。あと光忠って呼んでよ。近侍なのに燭台切なんて、他人行儀みたいだから」
「なんで、そんなこと言うんですか!?呼び方はわかりましたけど、1人になりたいんです……」
「山姥切くん、心中お察しする」
「あんたも苦労人だな」
いやあの、本当に一人で落ち着きたいんです。なのにこの人たちと来たら…あぁ結局戻れないまま朝迎えたし仕事無断欠勤だ……
もういいや清光くんが言ってたようにもうここで頑張るしかないのかな。
「本気で、えっとあの、とりあえず一人にしてください!」
頭の中はもうパンクしそうで誰にも干渉されたくないから、勢いよく走って1人にしてと言い切り鍛刀部屋から逃げた。