第17章 温もり
どうにか、中条さんの本丸のゲートにたどり着き、1度町の方へ出てから私の本丸へ戻った。そうでもしないと、ゲートを動かす端末に履歴が残ってしまうかららしい。
「あるじさま!?どうしたんですか?」
「あるじさん!?酷い……誰が」
本丸へ入ると今剣と乱が真っ先にきて私の姿を見ると目を見開いて声を上げた。
「大丈夫、私は、大丈夫だから」
さっきの行為の最中、激しくされたのか色んなところに傷ができていた。記憶がぼやけていて、思い出そうとすると頭痛がして、状況をほとんど飲み込めていなくて大丈夫としか言えない。
「主を風呂へ連れていくから、用意をしておいてくれるかな?あと誰か介助して欲しいから連れてきてくれるかい?」
石切丸がそう言うと彼らは元気よく返事をして走って行った。
「さて、下ろすけど立てるかな?」
「…はい」
お姫様抱っこをされていた私は、玄関に下ろされるも足が床についた瞬間、激痛が走りバランスを取れずに床にこんにちはをする。
痛い、全身痛いし特に腰とお腹痛過ぎてどうにかなりそう。
もうやだほんとやだ、恥ずかしいし汚いしもう辛すぎて嫌だという自己嫌悪に陥る。
「嘘つかなくていいよ、無理なら無理と言って」
そう言いながら起こしてくれた。
「情けないです。本当に、ごめんなさい」
「よし、風呂の準備が出来たみたいだから行こうか」
お風呂へ行くと次郎さんがいた。石切丸は彼に私を預けると、どこかへ行ってしまった。